タンバリンアーティスツ 新グループ髙橋Pインタビュー「「アイドルってすごいじゃん」というのをもう1回ちゃんと発信したい」
夢みるアドレセンス・YUMEADO EUROPE・YUMEADO CiTRON・CALL MY NAMEなどを擁するタンバリンアーティスツは『タンバリンアーティスツ設立20周年記念 新グループ+合同アイドルオーディション』を現在開催している。(応募期間は2023年2月19日(日)まで)
オーディションでは2つの新グループを結成することが発表されており、前回は夢みるアドレセンス・CALL MY NAMEのプロデューサーを現在務め、新グループのプロデューサーも担当する上田龍之介氏に話を聞いた。
今回はもう1つ結成される新グループのプロデュースを担当する髙橋力也氏に、構想しているグループのコンセプトや方向性、具体的な目標、今や必須となっているSNSでの展開方法を始め、アイドルを目指す人が持つべき考え方から髙橋氏から見た現状のアイドルシーンの問題点など多岐に渡り語ってもらった。(聞き手:IDOL REPORT.com編集部)
今回はよろしくお願いします。
タンバリンアーティスツさんのオーディション受けようと思われている方の中にも、どんな人がプロデュースするのか興味を持たれている方もいらっしゃると思うので、まずは髙橋さんのプロフィールをお聞かせ頂けますか?
よろしくお願いします。
出身は名古屋でして、中学生の頃からアイドルが好きで学生時代はずっとアイドルと一緒に過ごして、大学生活は勉強よりもアイドルに時間を消費していました。前回インタビューしてもらった上田と同じですね(笑)
大学は6年通っていて、そのうち2年間は海外に留学していました。
どちらの国に留学されていたんですか?
1カ国目は英語圏で地中海にあるマルタ共和国に。その後中国の南京市に行ってました。
それから就職活動ですか?
実は帰ってきたのが9月だったので、周りの友だちはみんな就職が決まっているけど自分は就職先が無いという状況でした(笑)
旅行代理店とか志望していたんですけど、「もし仮に就職が決まらなかった時にでも生きていける職業って何だろう?」って考えた時、元々オタクでしたしチェキスタッフなどもやっていて知識もあったので、イベントなんかも出来るなって考えたんです。
やるなら、名古屋より東京のほうが正直勢いがあると思ってコネも何もなくて東京にパッと出てきました。
いきなり東京で就職されたんですか!
そうですね(笑)
フリーでイベントの営業だったり、名古屋の『君に、胸キュン。』さんが東京に来た際にチェキスタッフとかやりました。
その後、大手チケット販売会社のハウスエージェンシーのようなところに入って営業をやっていました。
東京に出てくる前、名古屋でイベントを個人でやっていたんですけど、イベントって1ヶ月色々頑張ってブッキングとかしても手元に残るのって本当に微々たるもので、食べていくには難しいなと思っていたんです。
その時会場の近くの居酒屋と組んで『このビラをお店に持っていくとドリンク1杯無料!』というようなビラをイベント会場に置いてお店に誘導することで、その居酒屋からお金を頂いて会場費に充てるみたいなこともしていたので、代理店でもその経験を活かせたという感じです。
代理店での経験を経て、アイドルプロデュース業に入っていくのですね?
そうですね。
そもそも『チェキをたくさん撮らせるライブのやり方や、同じCDをいくつも買わせるというビジネス手法って本当にアイドルがやることなのか?』って疑問に思っていたんです。
もちろん売上が上がれば、アイドルとしても儲かるしその先のことを考えると幅は広がるんですけど、ただそれが上手く回っているのって一部のトップクラスのアイドルだけで、それ以外のグループを見ると言い方悪いですが『やりがい搾取』みたいな感じになっているなって。
でも、アイドルって本来そうじゃないと思うんです。
と、言いますと?
自分は中学時代からアイドルに応援されて生きてきた部分があるので、アイドルを応援する上で、ファンの方々に負担を与えてしまうというのは違うっていうのは常々思っているんです。
なので、僕はアイドルを使って色々な人をちょっと助けたいというか、元気づけたいなって。
でも『アイドル』って言うと、言い方悪いですけど「あぁ、アイドル…」のように一部ですが下に見るような印象を持っている人がいるっていうのも正直現実だったりしてます。でも僕はそういうのではなく、「アイドルってすごいじゃん」というのをもう1回ちゃんと発信したいと。
それも日本だけじゃなくて、海外に向けて発信したいというちょっと大きいですが目標を持っています。
ということは、髙橋さんがプロデュースするグループは海外進出も見据えてというのもあるのでしょうか?
まずはタイや台湾などアジア圏を見据えていければと思っています。
なるほど。国内だけではなく海外を見据えて展開をしていきたいと思っているのですね。
ここから少し具体的なグループイメージをお伺いしたいのですが、前回上田さんのインタビューでは、「ロックに寄せたグループを作る」とおっしゃっていました。髙橋さんがプロデュースするグループのコンセプトなど教えていただけますか?
イメージはもうざっくり言うと『夏』です。
僕自身夏休みが1番楽しかったので、学生時代のあの楽しい夏休みをずっと体験していられるようなグループにしたいと考えています。
具体的言うと、夏の恋愛っぽいサウンドやフェス系で「わぁー!」って盛り上がるような楽曲だったり、夏の終わりの結構切ない感じだったりとか、ずっと夏でいられたいいのに…という世界感を表現していけたらと考えています。
どちらかと言ったら王道に近い感じでしょうか?
王道に近いですね。
なので、上田がプロデュースするグループとは逆な感じだと思っています。
上田のグループが『カッコイイ』のであれば、こちらは逆に『キュルキュルカワイイ』みたいな。
ということはざっくり言うと、今回タンバリンアーティスツさんのオーディションで結成する新グループは、髙橋さんが『王道カワイイ』、上田さんが『エッジが効いてカッコイイ』という感じなんですね。
2グループとも全く異なるコンセプトのグループなので、ジャンルによって応募しようかどうしようか迷ってていても合う方はあるんじゃないかなと思います。
新グループ同士でぶつかることも出てくると思いますが、そういう点はどう思いますか?
全然ぶつかると思いますよ(笑)
ぶつかると言っても別にケンカするって訳ではないですし、上田も僕も共通しているのは、『タンバリンアーティスツ』という事務所のブランド価値を上げていくという考え方なんです。
なので、同じ事務所で同じオーディションでほぼ同じタイミングでデビューとなると思うので、いい感じで切磋琢磨していければと思います。
上田も僕に負けたくないでしょうし、僕も上田に負けたくないと思っているので(笑)
なるほど。
もう少し具体的に髙橋さんがプロデュースするグループについてお聞きしたいと思うのですが、言える範囲で結構なので想定しているメンバー数など決めていますか?
人数は5〜6人でと考えています。
メンバーによっては土・日しかライブに出れないっていう子もいるかもしれないので、そうなると最低でも5人は欲しいので。
主観になってしまうのですが、アイドルグループとしては5人か6人が美しいって思っているのもあるのですが。逆に7人・8人になると、夢みるアドレセンスやCALL MY NAMEとの差別化も出来ないかなと思っています。
先程コンセプトの中で『夏』とありましたが、もう少し突っ込んでイメージをお話いただけますか?
言葉にするのは少しむずかしいのですが、清楚系が入った『夏』『青春』といったものに加えて疾走感などを感じてもらえたらと思います。
上田さんのときにもお聞きしたのですが、どの様な子をメンバーとして採用したいと思っていますか?
ただ歌を歌うだけではなくて、「この歌詞の時ってどんな表情をしたら良いんだろう」とか「どんな気持ちで歌えば良いんだろう」って考えて、それが表現出来る子が欲しいですね。
正直、歌とダンスは頑張れば出来るんですけど、歌詞の世界観とかを表現するって結構難しいと思うので。
グループのコンセプトに自分自身を重ねて上手く表現できる子は欲しいです。
「ダンスは苦手だけど、表現力なら」って方は是非応募して欲しいと。
はい!
もちろんダンスがバキバキに踊れるというのは強みとしてはプラスではありますし、そうなると「経験者優遇なの?」ってことにもなりますが、そうではなく、僕は極端な話サビだけ踊れば良いグループ作ろうと思っていたくらいなので(笑)
正直なところ、王道に近いグループさんって結構いらっしゃると思うのですが、その中で新グループの差別化のポイントなどありますか?
もちろんそれは考えていますが、今のところは秘密ということで(笑)
でも、夏をコンセプトにしているグループにするつもりなので、夏の部分では他のアイドルさんには勝ちたいですし、フェスとかに出させてもらったらいちばん盛り上げたいなって思っています。
ちょっとだけ言いますと『他のグループさんがやっていない音楽のジャンル』とだけお伝えしておきます(笑)
ただ、集まったメンバーによっては少し変更する可能性はありますが…。
今は楽曲とかの差別化のお話でしたが、他の面でも差別化など考えてられていることなどありますか?
ちょっと青臭いのですが、そもそも僕は楽曲を売りたい、楽曲で食べれるようになりたいって思っているんです。
ライブとかの特典会見ていると、今は「買ってください、買ってください」ってちょと押し付けてきているように見えてしまうことがあるんです。
でも、そうじゃなくてチェキはあくまでもおまけで、ちゃんとそのグループのライブでのパフォーマンスだったり表現力に対する対価としてお金を払えるような空気にしたいですね。
デビュー時期とは決めているんですか?
理想としては6月が良いと思っています。というのも、それより遅いと夏のイベントのブッキングなども決まってしまっている部分もあるので。
で、デビュー後の目標としては?
年内には400人規模のライブハウスは埋めたいという目標は持っています。
あとは、事務所が下北沢にあるからというわけではないのですが、下北沢シャングリラも単体で埋めるには結構難しい会場なのでそういうところにも挑戦していきたいです。
ライブ以外でも当然SNSなどで展開していくことも必要になりますよね?
極論なのですが、TikTokとTwitter以外はそれ程考えていないです。
ま、オーディションに関してはミクチャさんでの配信審査はあるのですが(笑)
TikTokで配信も出来ますし。
やはりTikTokは外せませんか?
そうですね。
実5年くらい前から「アイドルを含めインディーズのアーティストはTikTokで楽曲を売らないと負ける」って個人的には言い続けてきました。
今いくつかTikTokでブレイクしているグループさんもいますけど、あれが僕が5年前から言ってきた勝ちパターンで、実際僕が中国にいた時に目の当たりにしたので「やっぱり日本でもそうなったか」って思っています。
5年前とかは、TikTokって「ダサい」とか「地下っぽい」なんて言われてましたけど、今は全く状況変わりましたし。
髙橋さんがプロデュースするグループについてお聞きしたのですが、現状のアイドル全般で疑問に思う点などあったりしますか?
ありますよ(笑)
そもそも毎週末、ライブを繰り返すのがマンネリ化してきているように感じています。それは演者でもファンの方でもそうなのですが、同じようなライブの繰り返しだと、演者は活動していて、ファンの方は応援していて不安になってしまうと思うのです。
もちろん経験値を上げるにはステージに上るのが一番なので、ライブに出ないと言っている訳ではなくて、ブッキングが開催直前だったり、グループの戦略や方向性と違うイベントにも出てしまうことで、演者もファンの方も知らぬ間に疲弊しちゃう。で、1年とかそんな状況が続くと「あれ?なんでこのグループ推しているんだっけ?」って思うことが出てきたりするんです。
戦略に合わない活動をしてしまうくらいなら、ファンに還元するという意味でも主催ライブをやったほうが良いですし。
なるほど。他に思うところなどありますか?
今ってアイドルの数は増えていますけど、一方でアイドルファンの市場ってそれほど広がっていない状況の中でファンを取り合っている状態と感じています。
なので、どこかが対バン以外の外の市場に新たなアイドルファンとなり得る人たちを取りに行かないとダメな状況だと思っています。
そういう意味でも、僕がプロデュースするグループは違うアイドル以外のジャンルのイベントにも出たいと思っていますし、時間帯も深夜であっても新しい市場を広げられそうならば関係なく出たいと思っています。
ちょっと視点を変えて。
これからアイドルを目指したいと思っている人に向けて、髙橋さんが考えるプラスになるスキルや考え方などあったら教えてもらえますか?
そうですね…。
キチンと職業として考えて欲しいと思っています。言い換えれば『プロ意識』を持って欲しいということですかね。
実は「ちょっと興味があってアイドルしてます」という子と「プロ意識をもってアイドルやっています」という子って、アイドルを辞めた後にその差が大きく変わってると思っています。
プロ意識を持ってアイドルに取り組むことが出来れば、卒業後に自身でアイドルプロデュースを出来たり、歌やダンスを次の世代のアイドルに教える側になる可能性もあありますし、イベントの企画・制作なども出来たりと幅広く自身のキャリアを活かせるんです。
もちろん中には遊び半分でやっている子が売れるということはあると思うのですが、結果的にそういう子は『自分のキャリア』という長いスパンで見ると、一瞬で終わってしまうんです。
具体的に言ってしまうと、特典会で1,000円・2,000円を自分自身のために使ってくれることがいかにすごい事か理解して欲しいんです。僕の出身の名古屋だったら1時間バイトしても1,000円稼げなかったりしますし(笑)
そう考えたら、自分にそれだけのお金を使ってくれる人に対して適当な対応なんて出来ない筈ですし、ましてやそいういう人たちを裏切るようなスキャンダルなんて出来ないと個人的には思っています。
なんとなく感謝はしているんでしょうけど、本質的にそれを理解できている子って正直少ない印象なので。
僕の中で『お金を稼ぐ=プロ』と思っているので、アイドルであってもプロスポーツ選手と一緒ですから、そういうマインドを持っている人が欲しいです。
もちろん最初から『プロ意識を持つ』ということが難しいのは分かっています。僕も上田も一般の会社で社会人経験を積んでいるので具体的な面で教えることは出来るので、まずはそういう気持ちを持って欲しいですね。
最後に、正直まだ応募するのに迷っている方もいると思うので、アドバイスなど頂けますか?
迷ってる人は、とりあえずオーディションを受けてみると良いと思います。
というのも、今回のオーディションってアイドル活動が凝縮してる部分があるんです。
配信審査通が1ヶ月あって、それを通過するとお客さんを入れて公開オーディションもやるのでそれに向けてのレッスンだったり、公開オーディションでお客さんと実際にコミュニケーションを取るっていうアイドルでやることはほぼ経験できるんで。
オーディション受ける側にも、当然断る権利もあるのでとりあえずや迷っているのだったらエントリーしてみて、実際にやってみて「自分にあってないな」と思えば辞退すれば良いんです。
逆に、ここで頑張れるというのであれば、ぜひタンバリンアーティスツに来てほしいので。
オーディションっていうと、結構身構えちゃいますけど、 チャレンジして自分の適性を試すという場でもあると思ってるので、たとえ自分では『適正が無い』と思っていても、僕らから見て適正があると思えばキチンとアドバイスをしますし、そういった自信を持ってもらうというのも僕らの仕事ですからその点含めて責任をもってやらせてもらいます。
ですから少しでも気になったら応募して欲しいと思っています。
『タンバリンアーティスツ設立20周年記念 新グループ+合同アイドルオーディション』の募集要項・審査期間などは下記の通り。
【募集要項】 ・満10歳~満27歳までの女子 ※2022年12月1日(木)の時点において ・書類審査通過後、面接審査に参加できる方 ・審査過程において、テレビ・WEB・その他媒体にて出演が可能な方。 ・遠方にお住まいの方で、合格された場合、上京・在住できる方。 ・合格時、有限会社タンバリンアーティスツと専属契約を交わすことに支障のない方。 ※業務提携等は別途相談
【審査内容】 募集期間:2022年12月23日(金)~2023年2月19日(日) 一次審査:書類審査(2023年1月5日(木)~2023年2月24日(金)) 二次審査:面談審査(来社orオンライン・2023年1月5日(木)~2023年2月24日(金)) 書類通過者のみ面談。場所は都内本社を想定。 三次審査:配信審査(2023年3月1日(水)〜2023年3月31日(金)) 配信アプリ「ミクチャ」を使用し、1ヶ月間配信をし、ファン対応や継続力を評価。 最終審査:2023年4月16日(日)、2023年4月22日(土)、2023年4月23日(日)に都内某所にてイベント 合格発表日:2023年4月23日(日)都内某所で開催するイベントにて
※タンバリンアーティスツでは現在業務拡大につきアイドルプロデューサー&現場マネージャー(社員)の募集を行っている。志望者はWebサイト(http://tambourineartists.com/recruit.php)を確認の上、Webサイト掲載の応募方法で連絡、もしくは直接上田プロデューサーのTwitterアカウント(@ueda_ryunosuke)のDMへ連絡を。
オーディション特設ページ:https://mixch.tv/p/e67rqice
タンバリンアーティスツ 公式Webサイト:http://tambourineartists.com/
タンバリンアーティスツ 公式Twitterアカウント:@TamArtists
YUMEADO OFFICIAL WEB SITE:https://yumeado.jp/
夢みるアドレセンス Twitterアカウント:@Y_Adolescence
YUMEADO EUROPE 公式Webサイト:https://yumeado.jp/europe/
YUMEADO EUROPE 公式Twitterアカウント:@YumeadoEurope
YUMEADO CiTRON 公式Webサイト:https://yumeado.jp/citron/
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CALL MY NAME Official Web:http://tambourine.co.jp/callmyname/
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