To Kick Be●REC ロングインタビュー「1stワンマンライブはあくまでもスタート地点」


2020年10月のデビューライブから僅か4ヶ月後となる2021年2月21日(日)に原宿RENONで1stワンマンライブを行うTo Kick Be●REC。
コロナ禍の状況でメンバーオーディションを行い、デビューを決断した経緯や、開催する1stワンマンライブからその後の展開について、メンバーだけではなく、メンバーやファンからも信頼が厚いTo Kick Be●REC運営の『中の人』氏も含め話を伺った。(聞き手:IDOL REPORT.com 編集部)
まず、メンバーに『中の人』氏の印象から語ってもらった。

まずは、メンバーから見て『中の人』さんってどんな方ですか?
グループLINEで内容を確認したら「かしこまりました」って返信するんですけど、一人でも無視すると個人のLINEに「どうしたの?」「具合悪いの?」ってきますね。まるで子供の様に心配してくれているんです。

心配性ですよね。LINEが半日帰ってこないだけで心配して鬼のように電話してくれます。

あと、ホントに絵が上手いですよ。
最近は動画の編集にハマっていて、公式Twitterのフリートは中の人さんが作っています。

その公式Twitterのフリートでナレーションを入れる時があるんですけど、元ネタとなる動画・セリフ・どんな風に言って欲しいかの要望が「ボンッ」って送られて来るんですよ。

というように、メンバーに対して思い入れがあり、自身で公式Twitterアカウントのフリート素材まで自身で手掛ける『中の人』氏に対して、率直にTo Kick Be●RECというグループに対する疑問をぶつけてみた。(中の人のアイコンはメンバーの花蜂ひかりが作成)

『中の人』さんから見て、率直に今のTo Kick Be●RECというグループはどのようなイメージを持たれています?
良くも悪くも未成熟で面白いなと思って付き合ってます。
もともとTo Kick Be●REC自体が「元気一杯やりましょう」「勢い一杯もってやりましょう」というコンセプトなんで、オーディションの時にも「私、元気いっぱいです!」みたいな子もいたんです。
だけど、結果としてキャラクター的になんか変わった子5人で、「どういうコントラストになるのか?」みたいなところもありつつ、2020年の7月くらいからレッスンを始めました。
それから5人の関係値も出来つつ、成長もしつつ、キャラクター性も少しずつ滲み出つつ、いびつに見えて上手く噛み合っている5人なんじゃないかな、と思っていますね。


「いびつに見えて上手く噛み合っている」とのことですが、具体的には?
ファンの方が「あやピカ(汐音あや・花蜂ひかり)」「あおいら(満月あいら・成瀬葵)」「しおなぎ(汐音あや・宮凪りおん)」と言ったメンバー同士のペアも楽しみにしているって言ってくださるんですけど、個人的にはどの組み合わせも凸凹で普通じゃ噛み合わないようなキャラクターだったり性格なのにも関わらず、レッスンや活動を通していく中で噛み合っていくというか、ファンの方に愛していただだけているというか、不思議な感じです…。(笑)

To Kick Be●RECがデビューしたのは前述したように2020年10月。オーディションなどは2020年4月末から開催された。
当時は新型コロナウイルスの発生当初の社会的にも混乱した状況だったにも関わらずデビューを決断した理由、そしてコロナ禍のオーディションで今のメンバーを決めた理由を聞いた。(『中の人』のアバターは花蜂ひかりが作成)

率直にお聞きしますが、世間的には新型コロナウイルスが広がっているタイミングで何故オーディションを行ってデビューを決めたのか、その理由を教えていただけますか?
別にそんな大それた話は無くて、今の会社自体設立して間もなくて、かと言って事務所を一人で大きくしてくれるような誰もが知る有名人を引っ張ってくることもできないし、どうせ一からやるならばこちらから攻めれるものにしようと思っていて、そこでアイドルグループをやろうと思っていました。
以前からTo Kick Be●RECのサウンドプロデューサーのYAMA-Boo(山崎亮)さんと打ち合わせをしていて、既に完全にやろうとしていることは固まっていたんです。で、実際に「よしやろう!」ってタイミングでコロナが来たって感じですね。なので、コロナになったけど引き返せないところまで結構やっちゃってたっていうのが正直なところです。


そんなコロナ禍でのオーディションで、今の5人を決めた理由は?
とにかくTo Kick Be●RECはチームで動こうというのがあるのですが、先程のYAMA-Booさん、編曲の伊藤ヒロシさん、作詞の雨宮暖さん、ダンスの石井日菜さんといった運営のコアメンバーで意見などを出し合って決めました。
オーディションではコアメンバーの考えるアイドル像を体現出来るのはどの組み合わせかを出して、「この子がココを埋めてくれるんじゃないか?」「この子がココを担ってくれるんじゃないか」など、みんなの意見を出し合って1つにした結果が、今の5人です。


つまり、運営のコアメンバーで思い描いていることを実現できる必要なパーツを選んでいった結果が、今のメンバー5人ということですか?
そうです。
敢えて完成されたものは正直なところ求めていなかったんです。
うちみたいな無名の事務所・無名のアイドルグループのオーディションだったにも関わらずコロナのせいでアイドルを辞めざるを得なかったとか、離れざるを得なかったとか、コロナで家にいないといけないからやることがなくなったみたいな元アイドルの子達から結構応募が来たんです。聞いたことあるグループの子とかも実際にいました。
初速を付けるためにも、『元〇〇』とかというのもいるんじゃないかなみたいなやり取りもコアメンバーの中ではあったんですけど、でも1人芯がいてあと残り4人がダンスも歌も未経験みたいなそのアンバランスは逆に求めてないなと。パワーバランスが最初に明確になってしまうのでしんどいということで、アイドル経験者はメンバーには入れませんでした。
1人が圧倒的強い芯になっというのではなく、全体で勝てるチームにしたかったというのがあったので。


その選ばれた5人でTo Kick Be●RECがスタートしたということですが、他のグループと差別化している点などはありますか?
「あそことは違う事しよう」っていうよりかは、「あそこはこれが上手いこといっているからそれを取り入れてみよう」というのは結構多いです。成功の裏には何かあるでしょうから。
僕もチームは信頼してるし、楽曲性だったり、出しているものはもう間違いないかなって思っているので、あとはそれにメンバーのキャラクター性やスキルが徐々に出てくることで、それが『独自性』というものに変わっていくんだろうなと思ってます。

運営のイメージを体現する為に必要な為に選ばれた5人のメンバーだが、2020年10月のデビューから4ヶ月でワンマンライブを開催することにした理由を探ってみた。

2020年10月にデビューして、僅か4ヶ月でワンマンライブをやるという決断に至ったプロセスや理由はなんですか?
それも先程話した会社を興した時と一緒で、自分の中で決めていたんです。
僕の中ではコロナさえ無ければ、本当は2020年8月にはお披露目をして、2020年9月位から走って、2020年12月に1stワンマンをやっている予定だったんです。
会社としては、極力早く軌道に乗せたいというのも事情のひとつとしてはあるのですが、別にワンマンライブをやらないとダメということはないんです。けど、次がないと気持ちも燃えないし面白くないっていうか、これはメンバーに対してもそうだし、ファンの方に対してもそうだし自分に対してもというのはあります。


現状の活動についてはどう見ていますか?
ライブの本数自体が少ないとは思います、本当は月に15本とか20本とか「もっとライブを入れるべき」と他の運営の方にも言われて今悩んでところではあります。
とはいえ、先ずはお披露目、お披露目から通常のライブで、今あるものをブラッシュアップしつつ、少しずつファンとの交流も図りながら、その延長線上に普通にワンマンライブがあると。
で、1stワンマンがあったら次また2ndワンマンがあって、その次は何か分かりませんが、大きい箱でやるのが良いのかとかリリースがあるのか、もしくは何か違う展開があるか、それはわからないんですけどね。
正直アイドル自体活動が出来る期間が長くないと思うんです。「To Kick Be●RECのみんなで10年かけて頑張ろう」ではないと思います。
もちろん、例外的なグループもいますが、この5人で出来る時間は限られていて、その限られている時間の中で何が出来るのかって思っています。言い訳になるかも知れませんが、その限られた時間をコロナで割かれてるいうこともありますし。
でも会社としての体力がまだ無いためになかなか起動に乗せてあげられない、メンバーの生活を保障するだけのものも与えられないっていうのも含め、かなり限られた時間の中で何か得るためには、ちょっと前倒しにしてでも次のスケジュールを入れないと、結果として何も得ることになく終わるんだろうという危機感が正直自分自身の中で常にあります。
ワンマンライブも正直大きな箱ではありません。なので、「ワンマンライブ凄いでしょ!」ってことではなくて、「先ずは小さなところでもワンマンライブをちゃんとやり切りましょう」ってことです。そして、「ワンマンの次はこれがありますよ」、「あっお給料増えたな」、「なんかちょっと知名度上がったな」、「幸福度が上がったな」みたいな。それはお金なのか、メンタル的なところなのか、それはメンバーが自然に感じられるところまで行けば、今年の年末だったり来年だったりがとても楽しいだろうなって思うだけで…。


To Kick Be●RECとして、ステップのイメージというものは持っていますか?
自分の中でまだまだ考えが甘いのもあるんですけど、1年後より2年後、2年後より3年後、ステージもファンの数も確実に大きくしていけたらと思いますし、それに対してマイルストーンをどう置いていくか、どうバズポイントを刻んでいくかという事を日々考えています。
「今出来ることを全力でやる」ってことなのですが、メンバーはダンスも歌もアイドルとしての立ち居振る舞いも0から始めているので、正直なかなか上手くいかないところもあります。
でも、それを言い訳にすると「To Kick Be●RECやって損した」「時間がもったいなかった」という結果しか待っていないと思うんです。
だから、若干強引だと思うスケジュール感でも、そこにマイルストーンを置きながらバスポイントの発生を期待しつつ、着実にアイドルとしての階段を上がっていくってという感じですね。


そのマイルストーンの中で、今回のワンマンライブはどのような位置付けですか?
位置付けとしては、あくまでもスタートラインです。
あとは、ワンマンライブは数値化しやすいですよね。デビューして何ヶ月で何人規模でワンマンやりました。仮にそれが成功するのであれば、2ndワンマンの規模感だったり今後の予定の調整がしやすい。
次はじゃあ動員の想定を200にするか300にするか、もしくはもっといけるのかなみたいな。
2〜300の動員数にしても、「これがこなせるのなら、このスピード感だったら、これさえ足せば2〜300がもっと早いタイミングで達成できんじゃないか」みたいな、自分の中カレンダーを微調節するものでもあります。
だからこそ、今回あえて急いでワンマンライブを設定したのは、もちろん挑戦でもあるんですけど、あくまでもスタートっていうか、年明けからのコロナ休業もあったんでリスタートの意味を込めてだったりだとか、スタート地点としては凄く良いポイントなのかなと思っています。
正直緊急事態宣言延長で胃は痛いですけどね。(笑)

『中の人』氏の熱い思いを聞いて、改めてTo Kick Be●RECのメンバーへ、ワンマンライブへの思い、そしてワンマンライブの先について聞いてみた。


『中の人』さんの考えるワンマンライブの位置付けが少し見えたと思いますが、メンバーの皆さん今のお話を聞いてどう思いました?
「限られた時間でやりたい」というのは知らなかったです。1年・2年とかで終わるかもしれないみたいな知らなかったから、次もっと大きい箱でワンマンを見たいと言っていたから、それが実現できるように考えさせたいし、先ずはワンマンライブを満員にさせたいし、成功させたいなと思います。

最初「ワンマンを2月にやっちゃいます」って言われた時は、正直「ヤバイ、人集まる?」って思ったけど、考えたらやっぱり課題や目標がないと私たちもそれに向かって頑張ったり走っていけたりしないから、課題を与えてくれるのはめっちゃありがたいです。始めは焦りましたけど。(笑)


ワンマンライブ後ですが、メンバーとしてTo Kick Be●RECをどうしていきたいとかありますか?
ライブをめちゃめちゃやりたいですね。本数を増やして欲しい。毎日でもやりたい。

月に15本とか

色々な人に見て欲しいですね。知名度が高くないし、取り敢えずチョットでも見て欲しいです。


成瀬さんはデビューからセンターを務めていますが、初めてワンマンライブで改めてプレッシャーみたいなものは感じますか?
ワンマンライブというのに限らず、最初から思っていたんですが、私が知っているアイドルで、真ん中に立っている人はハイスペックな人が立っているイメージがあるんです。『顔がすごいかわいくて、踊りも上手くて、歌えて』みたいな。
でも私、それ1つも無いかもしれないって思って。だからもっと頑張らないと思います。
うーん、でも私はエースでセンターが良いので。あ、本音出ちゃった…。
なので、センターでエースと認められてもらえるように頑張りたいです。

葵がコロナの影響でなかなか練習に参加できていなくて、その間は4人で練習することが多かったんです。で、練習をしていると、やっぱり葵がいないとTo Kick Be●RECは成り立たないんだなって感じます。

昨日初めて5人でワンマンライブのレッスンしたんです。そうしたら、おんちゃん(宮凪りおん)なんか歌っている途中で感情移入しちゃって泣いちゃって。やっぱり葵の存在は大きいなって。

泣かないようにはしたんですけどね。

葵の存在は大きい。

締まるよね。葵が真ん中にいると。

そう言ってもらえると…嬉しいです。



それでは、メンバーの皆さん1stワンマンライブで、「ここを見て欲しい」という部分はどこですか?
新曲!

やっぱり新曲かなぁ

あとはユニットですね。
メンバーをチーム分けしてカバー曲をやる予定なんです!

うん、ユニットね。

私もユニット見るの楽しみなんですよね。
実はレッスンの時間がなくて私はユニットやれないんですけど、他のメンバーのユニットを見るのはホント楽しみです。


最後に、運営側として『中の人』さんがファンの方に対して、1stワンマンライブの「ここを見せたい」というところはどこですか?
ちょっと背伸びはしたいとは思っています。
デビューして間もないアイドルが持ち歌3曲プラス1曲とかいうレベルで1時間半ワンマンライブをやることににしているので「えっどうするの?同じ曲何回するつもりなの?」って思ってくれても良いし、「ちょっと待って。3曲しか無いのに1時間半どうするん?」そういう想像しながら楽しみにしてもらえたらという感じです。
でもこちら側としたら、惰性ではやりたくないから「いえいえ、『とうきび無双』を10回、20回やると思っています?」「新曲含めて各曲2回ずつやると思います?」そんな訳ないじゃないですか。1時間半で1つのエンターテイメントパッケージを作って待ってますからどうぞお楽しみに」っていう感じではあります。
もちろん中の1つ1つのメニューもご飯があって、味噌汁があって、生姜焼きがあってって、ちゃんと成立したものですけど、ワンマンでやるならばそれじゃ足りないなと。

え?ライブでゴハン出るんですか?


色々なものがあるよって例え話です(笑)
あ、なんだ、例え話ですか…。恥ずかしい(笑)

(笑)
To Kick Be●RECを知っている人も、知らない人にしても、先のご飯で例えるのならば、既存の曲と新曲とユニットでのカバー披露という感じで、『ちょっとしたお得ランチ定食』ぐらいに思っているかもしれないですけど、こちらとしては『豪華メニューの高級ビュッフェを用意します』って感じです。
1時間半をパッケージで楽しめるエンターテインメントになっていますので、そこは期待してもらえたらなと。
1曲4分で16分、ユニット2つあっても8分、MC頑張ってちょっと長めにしても合計して40分。換気含めての1時間半なので、もしかしたら50分換気かもしれないですが。(笑)

換気50分はそれはそれで新しい(笑)

敢えて内容は伏せますが、実は当初1時間45分ぐらいのパッケージを作っていたんです。でも今回のコロナの緊急事態宣言の延長があって会場側から「短くできませんか」という話があり、キツキツに詰めて1時間半にしたんです、「え、何を詰めてるの?」みたいな。
何が出てくるかお楽しみといった感じで、To Kick Be●RECを知っている方も、知らない方もワクワクしてライブ会場にいらしてもらえたら嬉しいなという感じです。 損はさせません。


長時間に渡るインタビューありがとうございました。
既存曲・新曲・ライブだけのユニット披露ではない、1時間半のエンターテインメントパッケージと昇華させた、To Kick Be●RECの1stワンマンライブの詳細は下記の通り。
『To be kiiiiick!!!!!~私たちがたっぷりと全力で”ソレ”蹴っ飛ばします! vol.1~』 詳細 日付:2021年2月21日(日) 時間:開場 18:00 / 開演 18:30 タイムテーブル 16:30〜17:30 前物販 18:00〜開場 18:30〜20:00 本編 20:20〜21:30 特典会(別会場 レンタルスペースアガサ(予定)) 会場:原宿RENON チケット:公式Twitterアカウント(@ToKickBeREC)DMより取り置きが可能
To Kick Be●REC 公式Webサイト:https://www.tokickbe-rec.com/
To Kick Be●REC 公式Twitterアカウント:@ToKickBeREC
成瀬葵 Twitterアカウント:@tokibe_aoi
花蜂ひかり Twitterアカウント:@tokibe_hikari
宮凪りおん Twitterアカウント:@tokibe_rion
汐音あや Twitterアカウント:@tokibe_aya
満月あいら Twitterアカウント:@tokibe_aira
この記事へのコメントはありません。